Blissful Touch ―ダンスをもっと美しく、もっとナチュラルに。

ダンサーのためのコンディショニング・サロン「ブリスフル・タッチ」公式ブログ。ヒトが0歳児の時に行う原始的運動メニューを分析し発展させた運動プログラム「ナチュラリゼーション」を中心に、ダンサーの皆様と地域の皆様の美しく健やかな身体づくりをサポートしています。

絵に表れる身体感覚、自然との関わり

今日は「生物の進化に学ぶ乳幼児期の子育て 」から
印象に残ったことです。

「人間には体があるではないか、頭から手足が出るのはおかしい」などと教わったり、「頭には髪の毛がある」などと言われて描いた子どもは、不思議と前頭葉の部分、つまり創造する人間らしい脳の部分がなく、言われた通り描くが、三才、四才、五才になっても、その後の発展がない。

 

このように地に足がつかない絵を描く子どもの場合、本当に毎日足をつかって歩かせているか、考えてみるとよい。車での送り迎え、家庭でもあまり外で遊ばない、足を使わない子どもの多くはこうした絵を描く。
 手を描かない子も見つかる。これも手の認識が弱いとなれば、過保護であって、何でも大人がしてやっているということがよくわかる。「自分で」と子どもが言っても、大人がやらせず、手を出してこのように発達を遅らせてしまっている。
 失敗しても、「自分で!」という主張を大切にしなければ、絵が正直にその子を表してくれるのである。 

 

目や手足を実際に使っての遊びを重視してやれば、脳の発達によって次第にこれから楽しい絵を描きはじめる。

 この章には、這う運動遊びをしてきた子と
してこなかった子の描く絵も載っていて
確かにそこには、大地も含めた自分と自然との関わりのいかなるかが
如実に表れているのです。

「こうなるのが正しい」などと「教え」なくても
カラダで充分に体験していることを、自由に描かせれば
その身体感覚や体験の豊かさに比例したような
豊かな表現を自ずとしていく。

そして、著者の斎藤先生は
卒園期の直前まで水彩絵の具は持たせず
黒のサインペンのみを子どもたちに与えているそうです。

ですが、その卒園期の子どもたちの水彩作品を見ると
自然と触れ合いながら十分に身体を動かした体験を
少ないツールで、豊かに表現することを
繰り返し行ってきたからこそ
目の発達も微妙な色彩を感じ分けるまで
整い始めた段階になって初めて
いざ、水彩絵の具を使って描いた時
その子たちがそれまで体験してきた全てが
素晴らしい作品となって表れていることが
一目見ただけでもわかります。

 

表現や創造性のベースは
やはり、こうした「体験」に根差したところで
育まれるものなのではないかと思うのです。

 

邪魔をしないことの大切さ
早くに多くを与えすぎないことの大切さ
それはナチュラリゼーションとも
通じ合うもののように思います。

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