Blissful Touch ―ダンスをもっと美しく、もっとナチュラルに。

ダンサーのためのコンディショニング・サロン「ブリスフル・タッチ」公式ブログ。ヒトが0歳児の時に行う原始的運動メニューを分析し発展させた運動プログラム「ナチュラリゼーション」を中心に、ダンサーの皆様と地域の皆様の美しく健やかな身体づくりをサポートしています。

舌は口の中にはえた腕―「喉から手が出る」という言葉からの徒然

「喉から手が出る」という言葉がありますが
三木成夫氏の視点に触れると
そうして慣用的に用いている言葉も
生命の本質をついているのかもしれないと感じたりもします。

 「ヒトのからだ―生物史的考察」という本の中で氏は

舌は口の中にはえた腕ともいうことができよう

と言っています。

三木氏は動物であるヒトの中にも
栄養、生殖をつかさどる器官を植物的なもの
感覚、運動の器官を動物的なものと
大きく二分して捉えていて、

ところで、われわれの口からのどにかけての筋肉は、すべて腸管の壁の筋肉の延長で、植物性筋肉に属する。
これにくらべ、舌の筋肉は体壁の筋肉がくびの前面から口の底にもりあがったもので、あくまでも動物性筋肉の一部と考えられる。
したがって、これは体壁から手足が突出することと同じ意味をもったもので、舌は口の中にはえた腕ともいうことができよう。

と、考察し、更に

“のどから手がでる”とはこのことをいうのだろうか。

と、続くわけです。

海・呼吸・古代形象―生命記憶と回想 」の中では
乳児期の舐め回しについて触れ
まだ手の機能が未熟な赤ちゃんが
モノを舐め回すことでそれを捉えようとする体験が
成長してから手で触れ、撫でて捉えようとする
行為のベースにあるというようなことを綴っています。

つまり、舌で舐め回す感覚が
手の感覚のベースになっているということでしょうか。

物心ついたときには
すでに舐め回してそのモノを知ろうなどとはしませんが
そんな風にして考えていくと
手を使い出す以前から
舌でその予習をしてたのかな…などと思えてくるのです。

そして、それはまだ生まれる以前の胎児の頃からかもしれない。

発達148 運動発達をめぐる最前線:赤ちゃん学からひも解く運動の意味  

「発達」という雑誌の
運動発達をめぐる最前線という特集の中で
「胎児の表情の発達」という記事があるのですが
それによると、胎児の舌の突き出しの頻度は妊娠20週から34週で、
妊娠週数が進むにつれてその頻度が増していくことがわかっているそうです。

お腹のなかにいる頃から、あくびも、ベーもしてるんですね(笑)

面白いことに、ナチュラリゼーションのあごのワークをしていると
あくびがしたくなるだけでなく
時々、ベーと舌も伸ばしてみたくなるのです(笑)…えっ?私だけ?

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