Blissful Touch ―ダンスをもっと美しく、もっとナチュラルに。

ダンサーのためのコンディショニング・サロン「ブリスフル・タッチ」公式ブログ。ヒトが0歳児の時に行う原始的運動メニューを分析し発展させた運動プログラム「ナチュラリゼーション」を中心に、ダンサーの皆様と地域の皆様の美しく健やかな身体づくりをサポートしています。

運動感覚(固有感覚)と触覚【閑話】

自分の身体の動きで生じる感覚は

運動感覚(固有感覚)とよばれ

普段は無意識でも

新しい動きを習得する時

大きな努力を要する動きの時は

意識に上ってくる感覚ですので

バレエのレッスンでは

常に私たちが感じ取っているものですね。

(参考:皮膚感覚の不思議 山口創著)

この、運動感覚(固有感覚)は

内側毛帯路という

脊髄を通る上行性(感覚性)の伝導路を通じて脳に伝達され

その情報をもとに

意図的な動きが生み出されるわけです。

そして触覚もまた

この内側毛帯路を通じて脳に到達し

運動感覚(固有感覚)と協働しあって

テクスチャーを感じ取るなど

対象を知覚するのだそうです。

ところが、そこにも錯覚が生じうるというのが

面白いところでして

「皮膚感覚の不思議」の中で

2つの簡単な実験が紹介されています。

ひとつは、唇の中央に

鉛筆などを垂直に軽く、でも動かないようにあてて

(人差し指を話すことを制止するとき「し~」とするようにあててみても良いかもしれません)

上唇と下唇を左右反対に動かして

上下が歪んだ唇の形をつくると

唇の感覚は確かにその歪みを感じ取っているのに

実際は垂直な状態の鉛筆や指が

斜めになっているような感覚になるというもの。

もうひとつは

誰か他の人を後ろ向きに立たせて

背後からその方の肘を持ち

後ろ手で両手の甲がつくぎりぎりのところまで近づけ

その甲と甲との間にどのくらいの間隔があるかを訊ねると

実際にはあと少しでつくほどに近付いていても

30cmくらいあると答えるはずというもの。

(実際、娘に試してみましたが確かに実際の距離より

かなり間隔があるように感じているようでした)

それが、なぜかというと

運動感覚(固有感覚)と触覚の情報が矛盾している時には

触覚の情報が優先され

後者の実験の場合でしたら

触れられている肘の感覚が優位になっているということなのだそうです。

と、錯覚の実験を楽しみつつ

日々の仕事の影響か

娘の肩の可動範囲がだいぶ狭くなっていることを

発見してしまった土曜の晩でした[E:coldsweats01]

 

 

錯覚といえば

The Spinning Dancerというシルエット錯視の映像もありましたね。