Blissful Touch ―ダンスをもっと美しく、もっとナチュラルに。

ダンサーのためのコンディショニング・サロン「ブリスフル・タッチ」公式ブログ。ヒトが0歳児の時に行う原始的運動メニューを分析し発展させた運動プログラム「ナチュラリゼーション」を中心に、ダンサーの皆様と地域の皆様の美しく健やかな身体づくりをサポートしています。

Art of practice of Medicine

以前「手の治癒力」を読ませて戴いて

不躾ながら著者である山口創先生に簡単な感想をお送りさせて戴きました。

本の虫で(笑)様々な本を読んできましたが

こんなことは初めてでした。

何か私の中で、ただ読んでおしまいではなく

この本を書いた方にコンタクトしてみたい、

そんな想いが生じてのことだったと思いますし

まさかお返事を戴けるとは思っていませんでしたが

先日、丁寧なご返信を戴き感激しています。

「アート・オブ・プラクティス・オブ・メディシン」といえば、悩み苦しんでいる人の痛みをやわらげ、心を安らかにするために、自然治癒力をどのように上手に引き出す援助ができるかというすべをいう。

「手の治癒力」の中で触れられている言葉ですが

アート、感性という計りようの無いもの

医療の世界でもそれが見直され始めている今

その原点にある「手当て」-触れるということも

改めて光が当てられ始めているのかもしれません。

もとより数値化したり、言葉に言い表し難いものを

こうしてエビデンスに基きながら、わかりやすく、中庸のスタンスで

触れることの力について解説された本の存在はとても有難いです。

言い表し難いものだから、どうしても抽象的な表現や

主観的な表現になってしまいがちで

伝えることの難しさを常々感じていますが

だからといっていい加減でよい訳でもないですし。

そのあたりを良い加減、塩梅でまとめて下さっていると思います。

以前、ここでご紹介させて頂いた際に触れたエピローグの部分から

今日は一部引用させて戴きたいと思います。

そして優しく触れられることは自分の存在を丸ごと価値のあるものとして認められ、受け入れられ、尊重されることを意味する。自分をそのように扱ってくれる相手と安心できる空間で一定の時間を共有することは、自分を根底から認め支えられる体験であり、それは「自分は生きて存在しているんだ」という感覚を拠り所に、「ひとりで生きているんではないんだ」という意識を、身体の感覚として目覚めさせてくれる。マッサージは身体に触れるが、それは結果的には心をマッサージしてほぐしているのである。抱えているストレスや悩みが何であれ、そのこと自体は問わず、悩んで苦悩している存在を丸ごと受け入れ、底辺の部分で支えてくれるのである。それは、不安やストレスで心身が萎えてしまった人にとっては、言葉では言い表すことの難しい貴重な体験である。


さらに、マッサージでは他者の皮膚と自分の皮膚が接触することで、独特の間主観的世界が生まれる。すなわち、意識は自己の内面的世界に深く分け入るのではなく、自他の境界を出入りする。これは「社会的自己」と呼ばれる自己を身体レベルで呼び覚ましてくれることになる。それは他者との関係から自分の存在価値を見直すことになり、世の中での自分の価値観を再構築することにつながるのだろう。

手の治癒力