Blissful Touch ―ダンスをもっと美しく、もっとナチュラルに。

ダンサーのためのコンディショニング・サロン「ブリスフル・タッチ」公式ブログ。ヒトが0歳児の時に行う原始的運動メニューを分析し発展させた運動プログラム「ナチュラリゼーション」を中心に、ダンサーの皆様と地域の皆様の美しく健やかな身体づくりをサポートしています。

実習を通じて

認知症緩和ケアとしての効果は、JSCIのサイトや書籍、Web上の記事などで色々と紹介されていますが、それ以外の方にどういった効果が感じられたかについて、私が実習を通じて、あるいは関心を持って下さった方からのご依頼を受けて、様々なケースで実施させて戴いた中で感じたことを、少し補足させて戴きたいと思います。

タクティールケア講習で自分自身がケアを体験してその効果を実感はしたものの、介護の仕事に就いているわけではない私が、果たしてそれを自分の身近なところでどれだけ役立てることができるかは、実際に実習を始めるまでは不安でもありました。

しかしながら、実習を続けていくと脊柱圧迫骨折や心臓病といった既往症のあるモデルさんは、ケアによって様々な不快感が軽減され、また、タッチを通じたコミュニケーションで心を開き、不安や悩みを少しずつ言葉に表していくことで、それらから解放されていくような様子をしっかりと感じ取ることができました。

また、それよりは若く、「健康」の範疇にあると思われる人であっても、日常の中の様々な感覚が豊かになり、気付いていなかった自分自身の内の緊張の存在に気付くことで、自分の心や身体について、少し違う角度から眺めるような視点も生じてくるようでした。

気付くことができれば、手放すこともできる、タッチケアはそういう意味でも可能性を開くことができるのだと感じました。

新体操の選手の試合前のケアを依頼されたこともあり、そのリラクゼーション効果がパフォーマンスの向上にも役立つ手応えも感じることができて、そういったシンプルなケアだからこそ応用範囲も広いのかもしれないとも感じます。

フィジカルな面での効果ももちろんですが、繊細なタッチを通じて齎される、大切に扱われているという実感や、そのままの自分を受け入れられているという実感は、年齢や健康状態の違いを超えて、その人本来の力を引き出す力があるように思います。

また、ケアを行いながら、私自身もその人の身体に触れているというより、心身を含めた「丸ごとのその人」に触れているような、とても穏やかで暖かい気持ちになりました。

挨拶にはじまり、感謝の言葉で終わる…それは単なる作法ではなく、こうしたケアがまさに人と人との触れ合いであり、絆を育むものであるからなのでしょう。